だからなんなんだよ。

何処か居た堪れない心持ちを抱えて暮らす中年の戯言。

雑記

人間なんだよな

湿気が多い梅雨の時期はどうにも身体が痛んで辛く、仕事中も物憂げな思索に耽りがちである。 生活の為にとあくせく働く。誰の為に。家族の為。金の為。日々の仕事の為か。ああ自分が死んでいく。 本来は手段である筈の金が、右から左へと流れながら存在しな…

全ては朝食から始まる

金が無いのである。厳密には全く無い訳では無いのだが、ボンヤリ過ごしていると残高が見る見るうちに目減りしていく。 そもそも妻から支給される一ヶ月に二万円の小遣いでは煙草銭にしかならない訳で、毎月の赤字を埋める為のアクションをサボって好き放題に…

便座に座ること早十年

妻と暮らす様になってから、気が付けば十年近くの時間が経っている事にふと気付く。 十年前に妻と一緒に暮らす為の部屋を借りた。不動産屋に紹介された、新築ほやほやで八室あるまだ誰も住んでいない1DKのアパートの一室に暮らし始めた。 真新しい部屋で、新…

父親の時計

父親と二人で酒を飲みに出掛ける機会があった。 父親が六十歳を迎える御祝いという名目で、私から誘ったのである。 二人きりで差し向かい合って酒を飲みに行く事自体が改めて思えば初めての事で、父親は大層喜んでくれたようだ。 そんな経緯で愉しく飲んでい…

潮干狩りで人間らしさを見つめ直す

先日、職場の行事で潮干狩りに行って来た。 子供が小さい間にいつか行こうとは思ってはいたものの腰が重く、今年はイイやで先延ばしにしていたのだが、無料という事で「いつか」のタイミングが遂に到来したと思い参加したのだった。 あまり天気が良いとは言…

こだわり

ある日ふと、物事に対する自分のこだわりが、この世を生き辛く感じさせている原因なのではと思った。 そう思って以来、自分の中にあるこだわりを探しては、それが本当に必要なこだわりなのであるのかをじっくりと考察する事を心掛ける様にしてみた。 今の自…

どうでもいい

四十代を目前にして、あらゆる事がどうでもいいとようやく思える様になって来た。 どうでもいいと言うと、非常に無責任で投げやりな感じがするのだが、全くもってその通りである。 こうありたいとか、こうあるべきとか、自分と誰かを比較したりして、そんな…

責任のある仕事

何かの価値を生み出す事が、仕事の本質なのであろう。 一日十時間程工場に居て、必要があればボタンを押す。それだけが男の仕事である。 何の役割を担っているのかよく判らない人間からの指示を受けて、男は何の役割があるのか今ひとつ理解しきれぬボタンを…

中二病なおっさんの中年の危機

町の沿岸部に在る、広大な敷地を有する製鉄所へ、夜勤に向かうべく自転車を漕いでいると、巨大な高炉が、私を嘲るかの如く目前にそそり立っていて、まるで自分が足下で蠢く働き蟻の様に感じてならず、なんだか惨めな気持ちになる。コイツに殺されるのは甚だ…